音楽から遠く離れて

以下の記事を読んで考えたこと。

「終わりの始まり」―― 音楽業界の2007年と2008年

私は大学4年間、音楽漬けだった。ビッグバンドジャズをやるサークルに所属し、寝ても覚めても、良い音を出すこと、素敵なセッションをやることしか考えていなかった。


就職して、楽器をすっぱりやめた。
音楽の楽しさはセッションにこそあるのに(少なくとも、私にとっては)、定期的に誰かと一緒に演奏したり、そのための個人練習の時間を満足に確保することが困難になったからだ。
当時はCDもかなり買って聞いていたし、ライブにも足を運んだ。鑑賞自体が目的ではなくて、自分の演奏にフィードバックすることを前提に聞いていた。だから必然的に、楽器をやめてCDを買わなくなった。


今はその分、本を買って読んでいる。そういう時期だと思っている。はじめに書いたように学生時代は音楽のことしか考えていなかったから、社会人としての知識が圧倒的に足りないのだ。本を通して知的好奇心を深めるのは本当に楽しい。(ただ、この楽しさは「自主練」の楽しさ。知的分野に関しても本来の楽しさは「セッション」にあるのではと予感している。)


話が逸れた。
あの頃は、御茶ノ水ディスクユニオンや新宿のタワレコでCDを何十枚も大人買いするおじさん達を羨ましく思っていた。そして、いずれお金を稼ぐようになったら自分もそうなるものと思っていた。いや、いずれそうなりたい。いつかまた楽器を持ちたいと思う。それがいつになるのか自分でもちょっと分からないが、とにかくまだ時期ではない。
だから、かなり勝手な言い分だけど、音楽業界よ、それまで死なないで。